新原歯科医院

院長ブログ

国家試験の思い出

国家試験等のシステムは国によって違うんだろうと思います。少なくともアメリカと日本は少し違います。他の国の事は知りませんが、少しずつ違いがあるのでしょうね。

 

前に書いたことがありますが、アメリカの医科、歯科大は日本のような教養課程(進学課程)を4年制の大学で済ませてから入ります。だから日本では6年ですが、アメリカでは4年で終わります。

 

私が卒業したLoma Linda U.は当時夏休みを減らして3年半で終わらせるハードなカリキュラムでした。

 

初めの2年間で基本的な科目(解剖、生理学、病理学、細菌学etc)を終えたところで国家試験パート1を受けます。それに合格しないと3年に進級出来ません。

 

結構プレッシャーありました。でも終わってみると、あぁ、もうこんな暗記ばかりの勉強しなくていいんだ・・・、と解放感に包まれました。

 

3年からの2年間は臨床が主になります。学科もありますが、実際に患者さんに治療をして単位を取って行きます。例えば、外科の単位を取るには学科試験を通り、実地で20本以上の抜歯をこなし、5回以上IV注射を経験すること…など必要最低限の条件をクリアーしなければなりません。

 

そして卒業前に国家試験パート2を受けます。主に実地試験です。このときは患者さんに直接治療はしません。これに合格すると歯科医師の資格を得て大学も卒業できます。

 

ここでまた日本と違うのは歯科医師の資格を得ても免許は別だということです。それぞれが仕事をしたい州の免許を取る試験を受けなくてはなりません。

 

アメリカは各州が自治する部分が多く、法律などもそれぞれの州法を持っています。歯医者がある州で仕事をするためにはその州法にのっとった試験を受け州の免許をとります。殆どの免許は数年に1度更新しなければいけません。お金を払うだけの州が多いです。

 

専門医の場合は必ずと言っていいと思いますが、更新の時に試験を受けなければいけません。新しい情報、技術の知識を勉強しなければこの試験には受からず、免許を更新出来ないので、みな頑張って勉強します。

 

日本では医師でも歯科医師の場合でも国が基準を作った専門医の資格試験がないのが現状です。国家試験は学科のみです。昔はある程度の実地試験もあったそうです。

 

私はアメリカの歯科医師の資格を得たあと、アリゾナ州とユタ州の免許を記念のためにとってきました。(アメリカで仕事するつもりはなかったのですが)もうとっくに更新期限を過ぎていますので、また試験を受けなければむこうで仕事は出来ません。

 

1983年に日本に帰ってから次の日本の国家試験まで半年以上あったので、日本の試験の為に勉強する時間は十分ありました。アメリカの大学に行きましたから専門用語を英語で覚えましたが、日本語の専門語の語彙が全くなくて苦労しました。

 

試験自体はアメリカの国家試験の問題を日本語に訳したような問題が多かったような感想を持ちました。でも単語がいまいちあやふやだったので受かったかどうか心配でひやひやしました。

 

なんとか受かったおかげでこうして仕事できているのですが、(専門用語に関してですが)日本語にうとい私でさえ合格した試験に、多くの日本の歯科大卒業生が落ちていたのは少し驚きました。

 

今は下手すると合格率5割医科の大学もあるとか・・・。難しくなったんでしょうか?難しい方が患者さんたちには幸せなような気がします。

 

 

  カテゴリ:アメリカの歯医者の話

新原歯科医院TOP > 院長ブログ > 国家試験の思い出