新原歯科医院

院長ブログ

医療の質と医療費

8月27日の日経新聞に、「医師の質を高める」と言う見出しがありました。この週は1面で医療に関してのコラムを連載しているようです。

 

東京のある病院では、「クオリティー・インディケーター」と言う指標を作り、それを元に勤務医の治療の質の改善に取り組んでいるそうです。

 

「固定観念や勉強不足、根拠に基づかない医療は今も多い。反発もあったが確実に改善が進んだ。」と書いてありました。

 

「勉強不足」、「根拠に基づかない医療」、私も港区でやっていた時には、何人かの勤務医を雇っていましたから、同じことで苦労しました。教えても素直に受け止めてくれない歯科医師もいましたし、すべてに目が届く訳でもなく、難しかったです。

 

医療もサイエンスの中に入るのだと思います。いろいろな研究、経験を積み重ねて、医療のマニュアルが出来ています。根拠に基づいて診断し、マニュアルに沿って治療方針を考えて行きます。

 

何の根拠もないのに、なんとなくこれでいいんじゃないかな?なんて治療はありえません。遊びじゃないのですから。

 

どこの国でもあることなのでしょうが、医大、歯科大を卒業してからの訓練と経験によって臨床医として成長して行きます。育てるには時間と根気がいるようです。日本では専門医制度も確立しているとは言い難い状況です。医療の質を高めるにはまだ課題が多く残っているようです。

 

同日の2面に、医療費の増加についても記事が載っていました。高齢者の増加、先端技術の発達等、医療費の増加を促すファクターが多々あります。これからの保健制度は予算の確保に難しい選択を迫られています。

 

ただ、ここでは先進国の医療費のGDP比を比べていて、あたかも日本の医療費が高額であるかのように思わせる記述がみえます。

 

同じページで一人当たりの医療費について書いてありますが、それは何故か国内の比較だけ載せてあります。他の先進諸国との、同じ治療を行った時の医療単価の比較には触れていません。

 

歯科同様に、医科でも日本の治療単価は欧米諸国に比べると驚くほど安いことを書いてくれてもいいのになぁ・・・。ネットで見ればすぐにわかりますが、大きな差があります。それによって日本の国民がどれだけ健康を享受できているのか知っている筈なのに・・・。

 

日本の医療人は他の国々よりも遥かに低い医療費(おそらく1/5~1/3)の中で、少しでも医療の質を上げて患者さんの幸せのために努力しているという事は、是非知っておいて頂きたいと思うのです。

 

 

 

 

  カテゴリ:サイエンスの話

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