新原歯科医院

院長ブログ

カテゴリ: 歯の話

当院でのインプラント治療について・02/14/2017

当院でインプラント治療を受けたいという患者さんのご要望に応えるべく、当院でも手術できるように今回必要な機材を導入いたしました。

 

根本先生は20年以上インプラント治療に携わって来た歯科医師です。アメリカでトレーニングを受け、豊富な経験、知識に基づいた治療をなされて来ました。CTを含めた術前の検査から適応症であるかどうかを正確に診断して治療に臨んでいます。

 

歯牙の欠損からインプラント治療にご興味をお持ちの方、ご質問のある方はご気軽にお問い合わせ、ご相談ください。インプラント治療には向かないケースもありますが、適応症であれば、お勧めいたします。勿論、義歯、ブリッジと言った従来からある治療法も引き続き行っています。

 

 納入された機材のチェック。

 

スイス製のBien Air というインプラントモーターです。

 

 スタッフと設定の確認をする根本先生

 

 手術前の準備。

 

 L サイズは少しきつかったか?最近太った根本先生(笑)。

 

インプラントはやはりスイスのストローマン社のシステムを使います。

 

 

本日当院での一回目のオペを行いました。順調に進み、埋入完了しました。ベテランらしい手際よい手術でした。アシスタントとの息もぴったりでした。

 

終わってから、患者さんが「早い!」と驚かれていました。この日の患者さんは以前他の部位に根本先生によりインプラント治療をされていまして、非常に予後もよく、安心されて治療を受けられていました。私も見学しましたが、勉強になりました。感謝です。

 カテゴリ:日々のこと, 歯の話

歯医者に行って来ました

久々に歯の治療をしました。左上の小臼歯の外側のエナメルが大きく欠けてしまったからです。虫歯があった訳ではありません。

 

昔(中学時代か高校生の時か?)もう40年以上前に虫歯の治療をし、アマルガムと言う詰め物がしてありました。歯の上から見て、真ん中に金属の詰め物があり、歯の前と内側に自分の削っていないエナメル質が残っています。

 

永久歯は子供の時に萌出し、それがずっと仕事をし続けてくれるわけですが、体の他の部分と違い、新陳代謝で細胞が置き換えられることもなく、それでもひたすら酷使に耐えて私たちの為に頑張って物を噛み切ってくれるのです。

 

でも、やはり歳とともに疲れてくるんですね、新陳代謝している肉体でさえ疲れてきます。あちこちが傷んで来ます。歯もすり減ってくるし、欠けやすくなって来るんです。

 

よく患者さんにそう説明していますが、まさにそれが私の歯に起こりました。こういう欠け方をすると、被せもので覆って補強しなければなりません。

 

たまたま根本先生がここで手伝ってくれるようになっていましたから、本当に助かりました。信頼のおける歯医者さんですから、安心してお任せできます。早速予約を取り(根本先生はご自身の患者さんが詰めかけて大忙し、4週間先の予約になりました。

 

さて、まず麻酔です。よく効きますねぇ・・・。これもよく患者さんに話しますが、患者さんには、顔が腫れたような感覚になるのですが、腫れてはいないんです。鏡を見せて安心して頂きます。自分で久々に麻酔を経験しましたが、「いやぁ・・・、ほんとに腫れたみたいに感じるよ・・。」と今更ながらに思ってしまいました(笑)。

 

さて形作りが始まりました。被せものの厚みの分だけ歯の周りを形成します。痛くはありませんが、やはり身体に力が入ります。よく患者さんに「は~い、力を抜いて、楽にしててくださいね・・・。」と話しかけますが、やっぱ、難しいですねぇ・・・。

 

仮歯を作ってもらい、歯型をとります。技工所には「私の歯です・・・」と恥ずかしながらメモを添えて送ります。一週間後にセラミックの歯が完成して来ます。

 

仮歯でも全く問題ないですね。忘れて普通に噛んでも全く支障ありませんでした。

 

さて、完成したセラミックの歯を装着します。ちょっとしみますが、麻酔なしでやってみました。削るわけではありませんが、少し触るだけでピリッと沁みます。これくらいなら我慢できますから、調整してセメントでセットしてもらいました。

 

少し高いかな?とも思いましたが、一日使ってみました。これもいつも患者さんに話すことですが、入れた詰め物や、被せものが少しでも高いと、噛むと痛みます。無理して慣らそうとすると、歯に大きなダメージを与えることがあります。

 

人間の顎の力はとてもつよいものです。その力を普段は28本の歯で分散して受けているのですが、高いとその歯だけですべての力をう受けますから、ほぼ十倍以上の力を受けることに(単純計算ですが)なります。

 

この力を受け続けると、さすがに耐えられなくなり歯をダメにしてしまう事さえあるのです。ですから食事してみて痛んだり、高く感じるようなら、少しでも早く調整しなければいけません。遅れるほどダメージが重なり、咬合痛がなくなるのに日数がかかるようになることもあります。

 

「いやぁ・・・、本当に、噛み合わせが高いと痛いもんだなぁ・・・。(笑)」と、いつも説明している事を実感しました。患者さんになってます。気持ちがいっそうわかります。

 

次の日に根本先生に「根本さん、もうちょっと調整してください」とお願いして、ほんの少し直してもらっただけで格段に楽になりました。

 

私の場合は一回の調整で済みましたが、一か所直すと、微妙に他の点が強く当たってくることもあり、たまには何回か調整しないといけないケースもあります。こんなもんかな?と思って慣らそうとすると、大きな問題になることもあります。違和感ないところまで調整して貰って下さい。

 

私の歯にはメタルボンド冠と言う、貴金属の薄いフレームにセラミックを焼き付けた冠を装着しました。歯に接触している冠の内面は金属です。金属は熱を伝導しますので、歯の敏感な部分が熱の変化を感じやすくなります。

 

その為に、以前よりも冷たい水や熱い食べ物などに沁みやすくなります。個人差がありますが、2~3週間で慣れてきてしみなくなって来ます。このこともいつも患者さんに説明していることですが、「いやぁ・・・、ほんとにしみるもんだなぁ・・・」といまさらですが実感しました。

 

今はもう水にもしみなくなり、快適に食事をとることが出来ます。根本先生に感謝です。

 

患者さんが感じる事を実感できたのも久しぶりです。いっそう患者さんの身になって治療することの大切さを感じさせてもらいました。皆さんも同感でしょうが、ま、あまりこういう経験はしたくはありませんけれど・・・。

 カテゴリ:よもやま歯なし, 歯の話

歯科の保険診療と自費診療

日本の歯科では、保険適応の診療と、適応外の自費診療があります。このことについて詳しく説明しようとすると、かなり長い話をしなければならなくなります。なるべく簡単にわかりやすくお話出来れば幸いですが・・・。

 

日本の保険診療では、治療法、使用する歯科材料などを国が決めて、細かく点数化されています。料金は日本全国一律です。それ以外の方法、素材を使う診療は保健適応外となり、自費診療として行われます。自費診療費は各医院の裁量で決められますから、一定ではありませんが、あまり大きな差はないようです。

 

日本の保険制度では、ある限られた予算の中で出来る限りの治療を患者さんが受けられるように苦心して設計されているのだと思いますが、予算の関係もあり、補綴(被せもの、義歯等)に関しては世界の主要国で主流となっている治療法からは少し離れざるを得ないところがあることは事実です。ある意味で「世界基準」ではないのです。

 

歯科の場合で言えば、最低限の機能回復は出来るように治療法、材料が決められていますが、残念ながら必ずしも最高の治療が出来るわけではありません。

 

ただ保健だからすぐダメになるわけではありません。十分に長持ちしますし、歯科医師も保険適応の治療でも少しでも良い治療をするべく努力しておりますから、決して大幅に質が悪いと言う事はありません。

 

日本の方々の多くは、保険治療は普通の治療、自費治療は(普通の治療より)贅沢な(?)治療、と言った概念をお持ちのようです。「普通の治療でお願いします。」と言われたら、保険適応の範囲内での治療の事だと認識します。実際は先進国での普通の治療は(特に補綴に関しては)日本では保険適応ではありません。

 

では、どんな違いがあるのでしょうか?日本の方々(多くの歯科医師も含めてですが、)は日本で受けている治療は世界中で行われている治療と同等か、むしろ良いと思っていらっしゃる方が多いようです。世界中で同じ治療法が行われている、とお考えの方がほとんどだと思われます。

 

(実は日本では歯医者でさえ、長い留学経験のある者以外ではこの事実を知らない歯科医師が多いようです。)

 

全てではありませんが、日本の保険治療と同じ治療をしている国は、(主に補綴に関しての事ですが)あそらく主要国の中には殆どありません。(イギリスでは近いものがあるようですが、むしろ自費診療歯科の方が多いと聞いています。)

 

ヨーロッパでは保険制度がある国も多いですが、治療法は世界で主流の治療法(日本の自費診療と同じ治療です。)で行います。国によって、保険の適応範囲が違い、それを超えた範囲は自費になる、という国もあり、殆ど保険で出来る国もあるようです。

 

どちらにしても、歯科医に与えられる診療報酬は日本の自費診療に近い金額(日本の平均以上の国も多いでしょう)になっています。それが、歯科医院を運営していく上で適正な金額だからです。

 

むしろ日本の自費診療費は海外の歯科医療費を参考に設定されている、と言った方がいいかもしれません。海外の歯科医療費と日本の保険診療の医療費の差については、このブログの「歯の話」の中で説明しています。また「歯でお悩みの方へ」と言うボタンからもその記事に行くことが出来ますので、ご参照ください。

 

新原歯科医院では保険診療を主に行っていますが、勿論自費診療にも対応しています。保険対応の治療でも良質の診療をするべく努めておりますが、世界で主流の治療法には及ばない部分もあります。

 

可能であれば自費診療を考えられることも良いかと思います。見栄えだけではなく、精密さ、フィット、フィット感、耐久力等、違いはあります。だからこそ世界で主流になっている治療なわけですね。

 

特に部分義歯に置いては、差は大きいですね。作り方も材料も全く違います。良い義歯は安定して噛みやすいだけでなく、残存歯を義歯によって固定し長持ちさせるようにデザインされています。顎堤(歯を失った後の歯ぐきです)の吸収も最低限に抑えます。

 

前歯の被せものも耐久力がかなり違います。保険適応の材質ではどうしても欠けやすく、また色も徐々に変色しやすい欠点があります。

 

ただ、自費診療は費用がかかります。保険診療費が安すぎるので余計に差を感じられます。医療というものはコストがかかるものなんですね。

 

幸い日本では保険診療でどなたでも機能回復出来るような制度が存在します。他の国では治療を受けたくても費用の関係で受けられない方が多く存在するのです。これは喜んで享受して頂きたいところです。

 

ひとつ、皆さんが知らない保険診療の利点があります。歯周病、或は他の理由で、もう長くは持たないことが分かっている歯があるとします。その歯に被せもの、差し歯のような治療が必要なとき、保険診療であればさして費用がかかりませんから、躊躇することなく治療できます。

 

さほど持たないことが分かっているのに多大な費用をかけることはありません。これはこういう保険制度があればこそ出来ることで、外国では難しいのです。

 

やはり少し長くなってしまいました・・・。当医院の自費診療の材料に関しては、「料金表」の中で簡単に説明していますので、ご参考にして下さい。ひとつ大事なことがあります。どんな材料、治療法を使ったにしても、「正しく」、「基本に忠実に」治療しなければ、その材料、治療法を生かせません。

 

殆どの歯医者は保険、自費、共に出来る限りの良い治療をお届けしようと頑張っています。治療を受けられるのは患者さんです。ご自身の(人間の)身体の一部でも、お金で買えるものはありません。またどんなに費用をかけても元の健康な歯に勝るものではありません。

 

ただ、治療が必要になった時、出来れば少しでも歯、身体にとって良いことをしてあげられれば最高であることは間違いないのではないでしょうか?ご自身の身体ですから、大事にしていただけたら、と祈っています。私たちはそのお手伝いをさせてもらうためにここにいるのだ、と思っています。

 カテゴリ:歯の話

治療の後に噛むと痛い

虫歯の治療をしたあとに、物を噛むと痛む時の話です。

 

近所の歯医者で虫歯を治療したばかりなのだが、噛むと痛くて食べられない。と言っていらっしゃる患者さんがいます。

 

多くの場合は詰め物(あるいは被せもの)の噛み合わせが高すぎて、歯根膜に軽い炎症が起きていることが原因です。

 

噛み合わせの調整はなかなか微妙なところがありまして、毎回完璧に調整することは難しく、実際に少し使って頂いてから再調整することもあります。

 

咬合紙と言う噛むと噛んだ点に色が付く紙を使って、強く当たっているところを見つけて調整していきます。噛まなくなっても(当たりが弱すぎては)困りますので、噛んでいるけれど、他の歯と同時に当たるポイントまで上手く調整したいのです。

 

まだまだ強く当たっている印が付いていても、患者さんに聞くと「これでよさそうだよ」と返事が来ることも度々あります。それを信じて調整を終わらせると、あとで痛くなることがよくあります。

 

そういうときは、印を信じてもう少し調整します。そうすると、「あ!こっちの方が全然違和感ないや!」と患者さんは驚きます。

 

歯の感覚はとても敏感で、例えば紙一枚の厚みでも感じることが出来ます。また、顎の筋肉はとても強い力があり、紙一枚の厚みでも、先に当たるとその歯に力がかかりすぎてしまします。

 

本来28本の歯で噛む力を分散させる力を、1本の歯で受け止めてしまいます。それにより痛みを引き起こします。

 

それを無理に慣らそうとしてはいけないのです。長い間力がかかり過ぎた為に、歯の神経にダメージを受け、歯髄炎を起こすこともあります。歯が欠けたり、割れたりすることさえ起りえます。歯を支える歯槽骨が吸収されて、歯をダメにしてしまうこともあります。

 

ちょっとしたことが、大きな影響を及ぼし、悪い結果を生むことがあるのですね。早めに調整すれば簡単に痛みもとれ、予後も問題ありません。

 

治療後に噛むと痛くなケースが他にもあります。よくあるのは根管治療の後の痛みです。この痛みに関しては「根管治療の後に歯が痛む話」として書いてあります。「歯でお悩みの方」のボタンをクリックしてご参照下さい。

 

まれにですが、とっても深い虫歯の治療をした後に、歯髄が刺激されたために暫く噛むと痛む症状が残ることがあります。これはちょっと厄介な事があります。歯髄すれすれに詰め物が入るために歯髄が咬合圧を感じて痛むと思われます。或は軽い歯髄炎を起こしていることも考えられます。

 

詰め物を外して消炎作用のある材料で仮封して良化するのを待ってから再度詰め直すこともありますが、それだけ歯髄ギリギリまで詰めてある詰め物を除去する時に歯髄を傷つけるリスクもあり、悩まされるケースです。

 

 

 カテゴリ:歯の話

歯は悪くないが、歯が痛むとき・副鼻腔炎・神経痛

歯が原因ではないのに歯が痛く感じるケースがあります。難しい言葉で言うと、「非歯原性歯痛」と言うそうです。

unnamed日本歯科評論・2014-9 より

 

その中で比較的多いのが、副鼻腔炎(特に上顎洞炎)による痛み、そしてもう一つは神経痛です。

 

鼻の周囲(裏側)の頬骨の中に、副鼻腔と言う鼻とつながった空洞がいくつかあります。その中の目の下、鼻の横あたりにある空洞を上顎洞と言います。(maxillary sinus)

250px-Nnh_front.svgウイキペディアより

 

上顎洞は上の奥歯の根に隣接しています。なんらかの理由で上顎洞が炎症を起こすと痛みや腫れが出ます。(虫歯が原因で上顎洞炎を起こすことも1~2割あると言われます)

 

時折、ものを噛むときに歯が痛む(咬合痛)症状を伴うことがあります。上顎洞の炎症が隣接している臼歯の歯根膜に拡がるからです。歯がズキズキ痛むように感じることもあります。

 

歯に以上がない場合、上顎洞炎の痛みであって、歯が原因ではないですから、症状を軽減するために抗生物質を処方しますが、 耳鼻咽喉科へ行って頂く事になります。

 

もうひとつの神経痛は診断が難しいです。耳の付け根あたりの大きな神経節(三叉神経、そこから3本に神経が枝分かれして顔に拡がって行きます)になんらかの問題が出ると、強い痛みが出ます。目の下であったり、奥歯であったり、あたかも歯に激痛があるように感じる方が多いようです。

 

歯や、顎関節などに異常が見られないとき、神経痛の疑いがあるときは、脳神経外科、或はペインクリニックを受診されることをお勧めしています。薬物療法になることが多いようです。

 

ただ、痛みを感じる部分の歯に明らかな問題が見えない場合でも、当該の歯に金属のかぶせもの(クラウン)や、大きな詰め物がしてあると、レントゲンでもその中は見えませんから、診断が難しくなります。

 

時折、原因と思われる歯に着けてある古い冠(クラウン)を外してみると、中の歯が虫歯でボロボロになっている事があります。

 

歯の痛みには、原因によって特有の痛みの種類がありますから、ある程度の正確な診断は可能です。それらに当てはまらない症状の時には、非歯原性歯痛を候補に挙げることになります。

 

上顎洞炎からの痛みは治療(投薬、洗浄、手術等)で治まります。(残念ながら上顎洞炎自体は慢性化することも多いようです)神経痛の場合は難しいことが多いかもしれません。

 

この様に、歯が痛い!と思っても、いろいろなケースが考えられます。すべて虫歯のせいだと思っていらっしゃる方もいますが、そうではないんですね。でも、何かあったら早めにご相談頂きたいと思います。わたしたちの手に負えないこともあるのですが、少しでもお役に立てれば、と願っています。

 カテゴリ:歯の話

歯がズキズキ痛む時・根尖性歯周炎

新原歯科医院のホームページの、どのページがよく開けられているのかチェックして見ますと、圧倒的に多いのが、「急性化膿性根尖性歯周炎」と題したページです。

 

この症状で苦しむ方が多いのであろうことが窺い知れます。治療の頻度では、虫歯の治療の方がはるかに多いはずですが、虫歯の痛みは比較的簡単に緩和することが可能です。

 

根尖性歯周炎の場合は、腫れや熱を伴う事もあり、痛みが引くのに時間がかかることも多く、痛みをとることが難しいケースも多々あります。治療後の予後が悪くなる時もあります。

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この治療で苦しむ方が多く、そのためにこのページがよく開けられるのでしょう。

 

「歯でお悩みの方へ」と言うボタンをクリックして頂くと、いろいろな症例について書いたブログの一覧に行きます。そこの「急性化膿性根尖性歯周炎」のページを読んで頂くと、なぜ痛むのか?なぜ治療が難しいのか?等々解りやすく説明したつもりです。

 

私たちにとっても苦しい治療になることもあります。古い治療の後遺症であることが多く、治療を難しくします。

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昔に比べると、最近は根管治療がしっかりとされるようになりました。ただ治療後のX線写真だけでは解らない治療の過程の難しさがあります。

 

なるべくそういう治療にならないようにするためには、予防をしっかりすること、そして早期発見、早期治療を心がけることに尽きるでしょうか。頑張って下さい!

 カテゴリ:歯の話

歯と全身疾患

先週の新聞に歯周病が動脈硬化を引き起こすメカニズムが解明された、と言う記事が載っていました。その研究結果が世界の学会で認定されるかどうかは、今少しの時間が必要ですが、歯周病と血管疾患の関連は以前から指摘されていました。

 

歯科疾患が他の臓器に影響を及ぼすことがある、と言う事実をご存じでない方々も多いのではないでしょうか?糖尿病との関連も以前から言われています。

 

先に述べた動脈硬化のほかで歯科疾患が影響を持つとても重要なものに、心臓弁膜症、そしてそれの原因ともなるリューマチ熱の既往症を持つ患者さんのケースがあります。

 

歯の治療の際に多少の出血を伴う事があります。特に、抜歯したとき、歯周処置(歯石を取るスケーリング、歯周外科など)を行うときなどです。

 

少しケガをしたときも、歯の治療で出血したときも軽度の菌血症を起こします。血管に菌が入るのです。口の中はいろんな細菌がいますが、殆どの場合は身体の免疫力が菌をやっつけてくれます。しかし心臓弁膜に疾患を持つ方は、その菌が心臓に届くと、急性心内膜炎を起こし、命に関わる可能性があります。

 

ですから、そのような既往症を持たれている方に観血的治療をする前には、予防のために抗生物質を処方し、術前、術後に服用して頂きます。

 

また、ペースメーカーを使用されている場合には、電気メスの磁力がペースメーカーを狂わせる可能性があるので、電気メスは使えません。

 

このように、かなり危険な関連性も時としてあります。そのために問診票に既往症など、注意すべきことを正確に書いていただくことがとても重要です。

 

私たちは皆さまの安全と健康の為に最善をつくすように努めてまいりますが、それには皆さまのご理解とご協力が不可欠です。

 カテゴリ:歯の話

インプラントと天然歯の違い・歯根膜の有無

インプラントと本物の歯の違いを考えて見ます。解りやすく、単純化して見ますと、いちばん大きな、そして重要な違いは歯根膜の有無です。

 

歯根膜とは天然の歯根と顎骨の間に介在する組織です。噛む力から歯や顎の骨を守るクッションの役目もすれば、骨を丈夫にする力も持ちます。また歯の矯正において、歯が動く方の骨を吸収させ、逆の方では骨を作っていきますが、それに重要な役割をします。

繊維歯根膜

人間の体(自然と言ったほうがよいかな?)はなんと上手く出来ているのだろう!と驚くようなメカニズムで体を守っています。図の左上の四角部分で拡大してあるのは、歯根膜繊維(シャーピーズ・ファイバー)と言って、歯根膜の中で歯根と骨を繋いでいる繊維です。これが重要な役割を果たします。

 

人間は自分の体に、造骨細胞(骨芽細胞)と破骨細胞を持っています。前者は骨を作ります。(かなり単純な説明ですが)後者は骨を吸収します。新陳代謝に欠かせないですね。

 

また、骨の性質ですが、(かなり単純に書きますと)骨を押すと、押された部分で破骨細胞が活性化して骨を溶かして行きます。逆に引っ張ると骨芽細胞が活性化して新しい骨が作られます。自然界ではこういった不思議な現象が誰も気づかぬうちに起こっているのです。

 

さて、天然歯の場合です。私の拙い絵で申し訳ありません。単純化して解りやすくしたつもりです。歯根と顎骨の間の歯根膜はクッションの役割をして歯にかかる力を和らげます。

 

また歯根膜の中で糸のような繊維が歯と骨に癒着して両者を繋いでいると思って下さい。根が赤い糸に繋がれて、骨からぶら下がっているような感じです。

天然歯

何かを噛むと、根は押されて下がります。すると赤い糸(歯根膜繊維)が引っ張られて、ピンと伸びます。そうするとその糸が癒着した部分の骨を引っ張ります。それにより骨芽細胞が元気になり、表面で骨が作られ、丈夫になります。本当によく出来ていますよね。

 

勿論あまりに強い力がかかって糸が切れてしまえば、歯は脱臼して抜けてしまいますが、適度な力で咬合する限り、骨と歯の関係は守られます。

 

対して、インプラントですが、骨との間に歯根膜は出来ません。ですから噛めば骨を押す力のみかかります。結果として破骨細胞が元気になり骨は溶かされて、インプラントの支えが弱くなって行きます。

インプラント力

初期のインプラントに失敗が多かったのも頷けます。しかし長い間に先駆者たちはいろんな工夫をして骨にあまり負の負担がかからないようにして来たのでしょう。インプラントの場合は骨とインプラント体を癒着させることで安定を図っています。うまく癒着しなければ咬合力で骨は吸収されるリスクが高くなります。

インプラント

そういうことがなくとも人間の体は異物が体内に入るとそれを取り除こうと努力して我々を助けてくれていますから、その中で近年インプラントの予後が良くなっているのですから、それは素晴らしいことだと思います。適応症であることを確認し、正しい術式でなされたインプラントは予後もよく長持ちします。適応症でなければインプラント手術はしてはいけません。

 

私はインプラント治療をする技術、経験、知識を持ち合わせておりませんから、その治療は出来ません。インプラント治療をなさる先生方は、ここで書いたようなことはもちろんよく勉強されている方々でなければいけませんし、外科、歯周病、歯周外科の知識、経験、技術を持ち合わせている先生でなければいけません。

 

当院で火曜、水曜の二日間診療なさっている根本先生は私の大先輩ですが、先に述べたような知識、技術、経験の豊富な先生です。衛生病院の歯科部長をなさっていたころからかなりの数のインプラント治療をされてきていますが、非常に良い予後の患者さんが多いのです。

 

インプラント適応のケースであり、インプラント希望の患者さんには、一度根本先生のカウンセリングを受けて頂き、顎骨の状況であったり適応症であるか?等の診察をして頂いてから納得された患者さんにはまずCT検査をしてからインプラント治療可能であることを確認してから治療に進むようになります。ご希望の方、インプラント治療に関して御相談されたい方は遠慮なくお申し付け下さい。

 

勿論リスクがゼロの治療はありませんから、十分に納得されてから治療を受けられることをお勧めしたく思います。時には思うような結果が得られない可能性もゼロではないからです。またそれはすべての治療に言える事ですね。本物の歯はお金で買えない素晴らしいものです。元通りにすることは人間には不可能なのです。ただ、少しでも良い治療をして機能の回復の為最善をつくすことが大切です。その為に私たちに出来るだけのお手伝いをさせて頂きたいと願っています。

 

 

 

 

 カテゴリ:歯の話

歯肉炎

歯周病の第一段階です。多くの人が軽度の歯肉炎になっています。

臼歯部 正常 その2正常な歯肉です

 

歯肉炎はブラッシング不足で歯肉縁上にプラーク(歯垢)や歯石がたまり、それらが歯肉を刺激することで死肉に炎症が起き、赤くなり、ややブヨブヨ感が出て来て出血しやすくなります。

臼歯部 歯周病 中程度 その1

悪化すると、触ってもいないのに歯ぐきから血が出ていたりすることがあります。炎症によって敏感になった歯ぐきは触ると痛むし、出血しやすいので多くの患者さんは歯磨きの時間が短くなります。

 

悪循環です。自分にはわからなくても口臭が強くなっていることもあります。

 

基本的にこの炎症はプラークの中のばい菌(口腔内にはバクテリアがいっぱいいます)による刺激で起きます。その原因を取り除くことで良くなります。

 

歯ぐきからの出血を嫌がって磨く時間が減れば、悪化することはあっても良化することはありません。

 

また歯石は歯磨きでは取れませんから、歯医者に任せなければいけません。ほおっておけば、いずれ歯ぐきの中にある歯槽骨が解け始めて、重度の歯周炎へとつながっていきます。

臼歯部 歯周病 重度 その1歯を支える骨が吸収すると、歯がグラついてきます。末期症状ですね。

 

よく広告で漢方薬だったり生薬で歯周病、口臭を治せるように宣伝しているのを見ます。あまり期待してはいけません。(大きな声では言えませんが)

 

歯肉炎の時点でしっかりと治療を受け、定期的にクリーニングをしてもらうことを続けることで歯周病の脅威から離れることが出来ます。

gooヘルスケア歯周病菌 Gooヘルスケアより

 

 

 

 

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部分入れ歯

昔から人々は入れ歯で苦労して来ました。最近、タイムスクープハンターと言うNHKの番組(好きな番組です)江戸時代の入れ歯の話をやっていました。入れ歯師という人たちが日本中を回って患者さんたちを助けていたとか・・・。

 

大学時代、教科書で昔の入れ歯の写真とか見ました。世界中でいろんな入れ歯を作っていました。よくこんな入れ歯で食事していたもんだなぁ・・・、と驚かされたものです。昔からみんな歯の悩みに苦しんでいたのですね。でも、もしかしたら現代の下手な歯医者より良かったりしたら困りますね。

 

部分入れ歯は、多くのケースで、よいデザインをしてよい材料で作るとかなり良く機能します。クラスプと言う金具を残存歯に掛けて義歯を支え、固定します。どの歯のどの部位にどの程度の力を負担させるか・・・、欠損部の義歯床をどれだけぴったりと顎堤(歯ぐき)に密着させられるか・・・、どれだけ安定(動かないように)できるか?等々、良い義歯にするための関門があります。

 

残念ながら保険診療の範囲には最高の義歯は含まれていません。保険の範囲で可能な義歯と自費の金属床義歯では、材料も違うし、作り方そのものが違います。

 

クラウン、ブリッジ等は材料の違いはあっても、自費、保険診療とも作り方は基本的に同じです。(最近はジルコニア等、CADを使って作成するものも出てきましたが)

 

見栄えを除けば治療後の機能はさほど差はありません。もちろん精密度には大きな差がありますから、予後には差がつきますが、使用感、患者さんにわかる感覚的な違いは殆どありません。

 

義歯に関しては、保険の範囲で出来る義歯とそうでない自費の義歯には大きな違いがあります。

 

米国には日本のような社会保険制度はありません。医師、歯科医師が治療として正しい、かつ患者さんにとってベストであろう治療法を選択し、行います。

 

アメリカでは、抜歯後の歯ぐきが治癒、安定するまでの間の暫定期間に使う仮の義歯としてのみ使う義歯があります。数か月後には歯ぐきの良化を確認して最終的な義歯を作成します。

 

残念ながら、日本の保険制度では他の先進国で暫定義歯として使う義歯が最終補綴物として治療に使われます。もう少しよい作りの義歯もありますが、金属床義歯とは比較になりません。歯科ではすべての良い治療が保険でカバーされてはいません。

 

クラウン、ブリッジと違い、安定度、使用感、咬合力に大きな差があります。良いデザインで安定した部分入れ歯は噛む機能にも優れ、また残存歯にかかる負担も和らげ、残った歯を長持ちさせることが可能です。

 

噛むたびに微妙に動く義歯の金具は、そのたびに掛けている歯を揺らし負担をかけるのです。

 

両方の義歯を経験された患者さんには大きな違いがすぐに実感されます。保険の部分入れ歯を使っていた患者さんが金属床の義歯を使うようになると、(よく噛めると言えど、残存歯に多少の負担はかかかります。)あまり固いものを噛み過ぎないように指導しなければいけません。

 

残念ながら自費の治療になりますから、欠損歯の数や場所により20~40万円の予算がかかります。しかし、インプラント1本分の費用で5~6本、あるいはもっと多くの欠損をカバーできることを思えばかなり経済的だし、安全でもあるのではないでしょうか?

 

まずは、そうならなくてすむように、良く自己管理をすることからですけれど・・・。頑張ってください!

 

 

 

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