新原歯科医院

根本先生のブログ

アーカイブ: 12月 2020

「もう一つの新型コロナ感染予防」(3)  

基礎疾患も持っていると新型コロナ感染が悪化しやすいことはすでに知られている。

 

ところで、先にも書いたが歯周病菌が全身に悪影響を及ぼしていることが明らかになっている。

 

例えば、歯周病菌は血管を傷つけて血栓を作り出す。

 

新型コロナ感染でも血栓による重症化が報告されているが、歯周病菌ですでに傷つけられている血管にコロナウイルスが侵入してくればダブルパンチだ。

 

(1)(2)と読めば何を言いたいかは説明するまでもないが、あなたの毎日の歯磨きをもう少し丁寧に行うだけで、新型コロナ感染の予防になっているのだ。

 

でもそれだけで十分だろうか?

 

自分でどんなに頑張っても口腔内を完全にキレイにすることは難しい。

しばらく前に、医者が自費でも受けたい検診は何か、というアンケートの第2位が「歯科検診」だった。

 

全身の健康のため、コロナ感染予防のために歯科検診を受けるというのは”転ばぬ先の杖”ということになる。

 

              GoTo歯科検診!

 

 

 

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「もう一つの新型コロナ感染予防」(2)

「ランセット」に米山武義・米山歯科クリニック院長と東北大学医学部の佐々木秀忠教授(当時)らの研究が掲載されたことがある。

それによると、高齢者施設において歯科衛生士が専門的な口腔ケアを行ったところ、誤嚥性肺炎が40%も減少し、興味深いことに認知症の進行まで抑えられた、というのだ。

「肺炎」による死亡率は高齢になるほど増えていくが、口腔ケアによってそれが抑えられるとしたら、口腔ケアをしないという選択肢はないように思うが・・・・

他の研究では、専門的な口腔ケアによってインフルエンザの発症率が1/10に減った、などの結果も出ている。

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「もう一つの新型コロナ感染予防」(1)

世界五大医学雑誌の中でもよく知られている「ランセット」というイギリスの医学雑誌がある。その2020年7月号に「The role of oral bacteria in COVID-19」(COVID-19での口腔内細菌の役割)に興味深い記事が掲載された。

歯周病菌が心疾患、脳疾患など多岐にわたって悪影響を及ぼしていることは以前から知られているが、「研究チームが新型コロナウイルス感染症で死亡した人を調べると、歯周病菌が大量に見つかったという。口腔内の衛生状態が悪い、つまり口の中が汚れていて歯周病などがある人は、感染した場合に重症化リスクが高まる可能性があることがわかった。」(プレジデントオンライン / 2020年11月12日)

歯周病菌が口の中の粘膜に傷をつけてウイルスが体内に侵入しやくし、また歯周病菌が歯茎に炎症を起こすことでウイルス感染を促進することがわかっている。

逆にいうと、口腔内を清潔にするとウイルス感染の予防につながる。

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